脳卒中とは
脳卒中は何よりも予防が大切です。
脳卒中は脳の血管になんらかの事故が起こり、急に頭痛、麻痺、意識障害などの症状を起こす重大な病気です。脳の血管に起こる事故には、血管が破れる出血と血管が詰まる虚血があり、それぞれ次のように分けられます。
一旦、脳卒中になると寝たきりになることもまれではありませんし、たとえ軽くてもなんらかの後遺症によって日常生活に支障をきたすため、大多数は家族も巻き込んでつらい余生を余儀なくされてしまいます。長い間、脳神経外科医として脳卒中の治療にあたってきた経験から、脳卒中に克つには絶対にかからないようにしっかりと予防する以外に良い方法はないという強い思いでいます。
幸い脳卒中の原因は分かっています。高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙、肥満、ストレス、過度の飲酒、不整脈など明らかになっている脳卒中の危険因子に対して、エビデンスに基づいた内科的治療やきめ細かい生活指導、すなわち脳卒中の一次予防診療に力を尽くします。また、不幸にして脳卒中にかかられた方は、重症化するために再発は絶対に避けなければなりません。こうした脳卒中にかかってしまわれた方の二次予防治療も、機能改善のための内科的治療や生活指導とあわせ力を入れて行います。
